本日で、今年の仕事納めとなりました。
一年を振り返ると、多くのご縁と対話に支えられた、実りの多い年だったと感じています。
設計の仕事では、敷地に立ち、光や風、周辺環境を読み取りながら、そのご家族にとってどんな暮らしがふさわしいのかを考え続けてきました。
一つとして同じ条件の住まいはなく、毎回が新しい問いであり、学びの連続です。
また今年は、**「風土と暮らし、土着する設計施工」**というテーマで講演を行う機会にも恵まれました。
(・2025.09.19 釿始 ・2025.09.27 MOKスクール 計2回)
家づくりは、デザインや性能だけで完結するものではなく、
その土地の空気感や素材、つくり手の姿勢、そして住まい手の暮らし方が重なり合って、はじめて本当の意味での「住まい」になる。
講演では、日々の設計の中で大切にしている、そうした考え方を言葉にしてお伝えしました。
あらためて感じたのは、設計とは「形をつくること」以上に、「暮らしの土台を整える仕事」だということです。
派手さや流行に流されるのではなく、
時間が経つほどに味わいを増し、暮らしに静かに寄り添い続ける住まいをつくりたい。
それが、建築家として変わらず大切にしていきたい姿勢です。
家づくりを託してくださったクライアントの皆さま。
現場で誠実に向き合ってくださった工務店・職人の皆さま。
そして、講演の場を設けてくださった関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
住まいは完成した瞬間がゴールではなく、そこから暮らしが育っていく場所です。
その大切な「はじまり」に関われることを誇りに、来年も一つひとつの住まいに丁寧に向き合っていきたいと思います。
一年間、本当にありがとうございました。
どうぞ穏やかな年末年始をお過ごし下さい。
藤原昌彦
― これからの家づくりと、変わらない軸 ―
2026年度から始まる
みらいエコ住宅支援事業の詳細が、国から発表されました。
高断熱・高省エネの住宅を後押しし、
これからの時代にふさわしい住まいを増やしていく。
この制度が目指している方向は、とても明快です。
性能という言葉の先にあるもの
制度では、
GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH水準住宅など、
住宅の「性能」が数値で示されます。
けれど、私が大切にしたいのは、
その数値の先にある、日々の感覚です。
冬の朝の空気。
夏の夕方の涼しさ。
エアコンに頼りきらなくても、自然に心地よいこと。
エコ住宅とは、
暮らしを我慢する家ではなく、
暮らしが静かに整っていく家だと思っています。
補助金は、目的ではなく結果
補助金は、ありがたい仕組みです。
けれど、それを前提に家づくりを考える必要はありません。
制度は変わりますが、
住まいは、この先何十年も使われ続けます。
土地の風土や、家族の暮らし方を丁寧に考えた結果、
性能が整い、制度にも自然と重なっていく。
その順番こそが、無理のない家づくりだと感じています。
みらいエコ住宅支援事業2026は、
良い住まいを真面目に考えている人の背中を、
そっと押してくれる制度です。
数字や条件に振り回されることなく、
この土地で、どんな時間を重ねたいのか。
そんな問いから、家づくりを始めていきたいと思います。
大変久しぶりの更新となってしまいました。
年始から更新をと思いつつ、なかなか更新が出来ず気がつけば10月になっていました。
9月は、二つの講演の機会をいただいた。
ひとつは、造園家の荻野寿也さんとご一緒した「釿始(ちょうなはじめ)」での講演。
もうひとつは、MOKスクールでの登壇「風土と暮らし、土着する設計施工」である。
どちらの場も、私にとって“建築とは何か”を改めて見つめ直す時間となった。
荻野さんとの対話では、建築と庭、人工と自然の“あいだ”について語り合った。
建築は地に立ち、庭はその風景を受け継ぐ。
異なる分野でありながら、目指すものは同じ——風土に寄り添い、人の暮らしを支える空間をつくること。
懇親会では多くの方と意見を交わし、建築や造園の垣根を越えて学び合える場の尊さを感じた。
MOKスクールでの講演
MOKスクールでは、「そこにある普通の美しさを目指して」という題でお話しした。
建築は、出来上がった瞬間のためのものではなく、長い時間を内包し、風景に静かに溶け込むものだと考えている。
今回の二つの講演を通じて、建築が人や土地、風景をつなぐ媒介であることを改めて実感した。
小さな建築が風景をつくり、やがて人の記憶となっていく。
その“普通の美しさ”を、これからも探し続けたい。
二つの講演は、私にとって非常に良い経験となりました。
緊張のあまり、うまく伝えられなかった部分も多々あるものの、聞いてくださった方々の温かい会場作りで楽しいひと時でした。
また、機会があれば皆さんの前で話すことができればと思います。
今年も多くの方々から年賀状を頂いた。
年賀状を通じてクライアントから近況を教えて頂く事は大変ありがたく、設計していたころを思い出す。
昨今の通信手段の向上により当社では、年始の挨拶の年賀状を数年前に執り行わないことにした。
年末恒例となっていたので、少し寂しい気もするが致し方ないと思っている。(良い文化が時代に淘汰されることは本当にさみしい)
新聞にも、今年の年賀状の配達が、昨年比32%減とあった。
年賀はがきの値上がりも、その拍車をかけたのであろう。
文章は下手なのだが、文字を書くことは好きで、特に筆で書くことが出来れば尚良い。
最近は、筆ペンで書くのだが、久しぶりに墨を摺って文字を書くことも大切なのではないかと思う。
今年の年末は、手描きの年賀状を書いてみようかなと。
心の余裕と時間をつくるように、改めて思った。
藤原昌彦
皆様、新年あけましておめでとうございます
昨年は、たくさんのご縁とご支援を頂きまして、心より感謝申し上げます。
2025年も引き続き、「暮らし」を豊かにする空間づくりを中心に美しい建築(住宅)を手掛けてい行きたいと思います。
皆様の笑顔と心地よい暮らしをお届けできる様にスタッフと共に邁進してまいります。
本年もバウムスタイルアーキテクトをどうぞよろしくお願い致します。
皆様にとって佳い一年となります様心よりお祈り申し上げます。
バウムスタイルアーキテクト
藤 原 昌 彦
心地よさを感じるときはどんな時でしょうか?
木々が揺れている様を見たり、水面に風が吹き揺れている様を見たり、薪ストーブなどの炎の揺らめきを見たり、不思議と心地よさを感じます。
これらには、ゆらぎという作用が人間に心地よさを与えていると言われます。
ただ自然に揺れているのでは、と思ってしまうのですが、分析すると1/fゆらぎという振動数で揺れているそうです。
ゆらぎは、人にとって大切な振れ幅なのかもしれません。
心地よい暮らしには、ゆらぎが必要となります。
木の揺らぎ、水面の揺らぎなどなど、大層なことをしなくても、木を一本見えるところに植えてちょっとの時間眺めるだけでも、心穏やかになれると思います。
藤原昌彦
台風に翻弄されたここ数日でしたね。
迷走台風は、やはり異常気象を感じざるを得ないと思います。
毎朝犬を連れて近所を一時間程度散歩するのが日課となっています。(犬に連れられてかもしれませんが。。。)
アトリエのある付近は、田園風景の広がる豊かな環境があるところでした。
高齢化も徐々に進み、コメ農家も減りつつある状況は、多くの地域の課題にもなっている事だろうと思います。
お米を作らなくなった田圃は荒れてしまい、その先には住宅地へと段々と変わって行っています。
散歩をするルートにも、そのような住宅地が増えつつあり、その周辺環境や将来のあるべき姿を想像できていない住宅が増えてきています。
本当に風景が失われつつあり、安っぽい風景になりつつあります。
どうにかして、取り戻せないかと思いをめぐらせど、一人の力では抗えない。
ここに美しい住宅があればまだ救われることも有ると思う。
藤原昌彦
台風が通り過ぎ、大きな被害もなく安堵している反面、被害にあわれている方も多くいらっしゃいますので、大変心配しております。
住宅にはいつも美しさが大事であると思っています。
しかし、美しさに正解は無いとも思います。
方法論として、こうしたら綺麗に見えるやこうすれば美しくなるなどテクニックはあるものの、それを見て美しいと感じるかどうかは、人それぞれ。
常に心掛けているのは、「真心こめて丁寧に」と思い取り組んでいます。
真心と丁寧さが時には、金額に跳ね返りクライアント様にご迷惑をお掛けする事もあります。(現在は、価格の上昇がかなりあり、そのことも相まって金額が上がってしまっています。)
正しさが無い中で、美しい建築を創る際には思考をめぐらせ、何度も何度も線を重ね積み上げていきます。
その際に行うことが、案を一度寝かせる事です。
正しいの「正」の字には、「一」と「止」とあります。
一度、止まってみて、想いを巡らせる事が大切なのだと、言葉が教えてくれます。
藤原昌彦
住宅は、建築の中で唯一人が帰ることのできるものである。
会社の事務所、学校、病院、レストランやショップなどは、必ず行くことを目的としています。
住宅は、帰ってくる居場所であり、心や体調を整える場所です。
その様な居場所を考える際には、色々な要素が組み合わさり心地よい居場所となります。
空間の大きさであったり、使う素材であったり、窓の大きさであったり。
今日は、その中でも光について考えたいと思います。
光には波長があり、波長が長いと赤く、短いと紫色となり全部の波長が集まると白い光となります。
日中の太陽の光が白い光となります。
人間の体には、体内時計と言っても良いと思いますがリズムがあります。
日中は太陽の白い光を浴び、夜は赤い光で生活すると睡眠に向かって身体が調整をしていきます。
夕日が赤いので、長い年月をかけて人間がこの自然に合わせてリズムをつくっているのではないかと思われます。(本当の所は、分かりませんが…(^-^;)
住宅では、灯りのない生活はもはや考えられません。必ず、照明器具を使った灯りがありますね。
夜にくつろぎ、就寝へ向かうための準備としての灯りは、やはり夕日に近い赤い光の灯りが良いと思います。
天井から蛍光灯の白い光を夜も浴びてしまうと、体内のリズムが狂い体調を崩さないまでも、疲れが残ったりし、蓄積され続けていきます。
体を休める灯りをきちんと取り入れること、その場所ごとにあった適切な灯りが必要ですね。
藤原昌彦
第三者機関による中間検査(躯体検査)を受けました。
じっくりと確認してもらい、合格しました。
この後は、サッシ取付や断熱材を入れていきます!!