耐震性能についてBlog

【バウムスタイルアーキテクトの構造に対する考え方】

耐震性能について

設計者が住宅をデザインするにおいて、「その建物の構造をどのように考えるのか」というテーマはとても重要な要素です。たとえデザインが優れていたとしても、著しく耐震性の低い住宅になってしまっては全く意味がないですし、そもそもそのような建物は優れたデザインと呼べないと思います。高い耐震性に裏付けられた住宅を設計・建築することは、私たちにとっては至極当たり前であり、住宅の計画提案する上での大前提であると考えています。

その基本的な考えに基づいて、バウムスタイルアーキテクトが必ず行うと決めていること、それは次の2点です。

「許容応力度構造計算」を行う

「耐震等級3」の耐震性を確保する

「許容応力度構造計算」を行うこと

日本の建築基準法においては、原則として建築物は全て「許容応力度構造計算」によってその建築物の安全性を確認することが義務付けられています。よって、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などではこの構造計算を行わないと建築許可が降りません。その際には、間取りやデザインを考える「意匠設計士」とは別に、構造の専門家である「構造設計士」というセクションの人と共同しながら、設計を進めていくという流れがスタンダードです。

しかし、2階建て以下の一般的な木造住宅では、「4号特例」と呼ばれる特例により、確認申請時にこの「許容応力度構造計算」が必要ありません。なので、ほとんどの木造住宅がこの「構造計算」を行わずに建築されている現実があります。この特例については改善すべきという専門家の声も多いのですが、義務化になると対応できない建築設計事務所・工務店が多すぎるという実態もあり、未だ「構造計算」をされないまま、構造の知識が乏しい「意匠設計士」の「勘と経験」で、多くの木造住宅が設計・施工されているのが現状です。

バウムスタイルアーキテクトでは、例え義務ではないと言えども、鉄骨造や鉄筋コンクリート造では必要となる「許容応力度構造計算」は、木造住宅でも行うべきだと考えています。「意匠設計士」の「勘や経験」のみで構造躯体の安全性を判断するのではなく、その建物にかかる地震力や風圧力を数値で算出し、それに耐えうる構造にするためにロジカルに科学的に計算していくという作業を「構造設計士」と共に協議しながら、計画していくプロセスが絶対的に必要だと考えているのです。 バウムスタイルアーキテクトがこれまで建てた住宅はもちろん、これから建てる住宅も、全て「許容応力度構造計算」を行い、耐震性の裏付けが確保できる住宅であり続けます 。

「耐震等級3」の耐震性能を確保する

「許容応力度構造計算」を行うことで、ロジカルな数値でその建物の安全性を確保していくわけですが、そこでは耐震性のレベルをどこかの基準に設定する必要があります。最低でも「建築基準法」の基準をクリアするのは当然ですが、しかし、この基準はあくまでも最低限度の基準であることを知っておいてください。建築基準法ギリギリの水準の住宅では地震国日本においては、かなり不安です。建築基準法よりも更に高い性能が必要だと思います。

そこで、新しい基準となっているのが「住宅品質確保促進法」に基づく「耐震等級」です。これは、「等級1」から「等級3」まで3段階あり、「等級3」が最高等級となります。「等級3」は「数百年に一度の大地震の1.5倍の地震力に対して倒壊しない」レベルの耐震性と定義されています。

長期優良住宅では「耐震等級2」以上が求められますが、バウムスタイルアーキテクトではそれ以上の最高等級である「等級3」を標準としているのです。

先に述べた「許容応力度構造計算」によって通常の1.5倍の耐震性を裏付けて構造躯体を計画することで、大地震から家族の命を守る家を提供したいと考えています。

工法については、一般的な「在来軸組み工法」と木造ラーメン構造である「SE構法」の2種類から、その建物のコンセプトや間取り等を考慮してどちらかを選択しご提案します。いずれにしても、「許容応力度構造計算」を行い「耐震等級3」の基準をクリアすることで、安心して暮らせる家になることをお約束します。

このように、数値に裏付けられた「構造計算」を行い、更に「耐震等級3」をクリアすることで、大手ハウスメーカーではなくとも安全性の高い性能品質の住宅は実現可能です。クライアント様のこだわりを叶えながら高性能の建築を実現するバウムスタイルアーキテクトのスタンスです。