2019年10月Blog

手描きで考える

藤原の日記

気持ちの良い秋晴れの1日でしたね。

美咲町にて進んでいる現場へ。

大工さんの工事がほぼ完了に近くになり、仕上がりぐらいをチェックしてきました。

現場監督の方が、こちらの意図を素早く理解してくださり、現場をスムーズに進めていただいております。

完成は、来年1月にはできるかと思っておりますので本当に楽しみです。

現場にこちら側の意思を伝える手段として、図面があります。

建築家や設計者は、図面が言葉となり現場の監督や職人さんに伝わって行きます。

この図面だけでは、伝わりにくい部分もありその際には、手描きでスケッチをしたり、簡単な原寸図を描いたりします。

この手描きの作業が、実は出来上がる建築や空間に影響を与えるのではないかと、できる限り手描きで補足のスケッチを書く様にしています。

補足といえども、どれもが大切な図面の一部。

現場に伝えることの大切さを改めて考えたいと思います。

藤原昌彦

デザインは一日にしてならず

藤原の日記

霧がすごい朝でしたね。

これから段々と寒くなってきます。

建築の設計をはじめ、色々なデザインは、朝目覚めると急に思いつくものではありません。

今までの生きてきた経験や、幼少期の遊び場や旅行で行った風景、先人たちの素晴らしい格闘の末の物づくりによって生まれたものを見たり体験した物をもとに、デザインはされていくと思います。

「目を養い、手を練れ」

宮脇檀さんの大好きな言葉

良いモノを見たり触れたりすることが、やはりデザインには大切です。

藤原昌彦

温熱環境 外皮計算の不思議

藤原の日記

雨の降るぐずついた天気でしたね。

一気に気温が下がり寒く感じました。

さて、昨今では温熱環境の問題が大きく取り上げられ、地球温暖化と共に問題視されています。

住宅では、高気密高断熱ををはじめとする温熱環境が、きちんとされなければいけないことが、ようやく言われるようになってきました。

私の行う設計では、10数年も前から構造と共に温熱環境はきちんと評価しながら進めることが大切だと言って、設計を行ってまいりました。

住宅性能表示制度でいう等級の4を必ず取得を行いつつ、数値化を行っています。

ただし、性能の数値だけを求めているのではありません。

実は、この数値を計算するに当たり、屋根材や外壁材の効果は含まれていないからです。

屋根を瓦にすると、やはり温熱環境も違ってきますが、外皮計算やQ値計算を行う際には、ここの仕上げは関係ないのです。

不思議なのです。

なので、あくまで数値は参考値としながらも、設計のデザインと温熱環境・コスト・構造・環境のバランスを考えて設計を行っています。

断熱性能を上げようと思えば、予算さえあればかないます。

しかし、そうではなく先ずは、敷地・敷地に対しての配置計画・構造計画・プランなどなどをしっかりと検討し、その上で断熱や気密の強化を行っていくことが大切です。

この前段の部分を行わず、高額な断熱材や高額なアルミサッシ・高額な施工費のかかる気密を行い、環境にやさしいと言っているのです。

先ずは、敷地に向かい、長く愛着の持てる建築を創る事から始めてみませんか?

この順番を間違うと、独りよがりのエコハウスになりますよ。

藤原昌彦

雑誌掲載

藤原の日記

爽やかな秋空の1日でしたね。

少し暑いぐらいでした。

10月25日発売の雑誌「オセラ」に田井の家が掲載されました。

取材の当日は、ライターさんからクライアント様に直接話を伺って頂き、まとめられています。

私は、違うことをしていたので、どんな質問がありどの様にお答えになったのか分からず、紙面ができ読ませていただいた際には、嬉しかったです。

住宅設計の良し悪しは、色々なことがありますが、やはり一番はクライアント様の任せる勇気と覚悟によると思います。

この田井の家のクライアント様も、もちろん要望や意見などはしっかりとおっしゃった上で、任せて頂けた設計です。

なかなか、見えないモノ・見たことない空間を任せることは、非常に難しく勇気のいることですが、建築家として丁寧に豊かな空間を創って行きたいと思っています。

藤原昌彦

高梁の家見学会終了しました。

スタッフ日記

10/26(土)、27(日)と行いました、高梁の家見学会が終了しました。

お施主様のご厚意に感謝いたします。ありがとうございました。

 

たくさんの方々にじっくりと見学していただきました。1時間では足りないくらいゆったり見学しながらお話をさせた頂きました。

皆様、遠い所ご来場いただきましてありがとうございました。

 

 

 

 

完成見学会終了しました。

藤原の日記

昨日とは打って変わって、気持ちの良い秋空の広がる一日。

高梁の家の完成見学会は、クライアント様のご厚意により無事に終えることができました。

多くの方がお越しいただきまして誠にありがとうございました。

天候も良く、屋外・屋内とも空間・建築の気持ち良さが体感して頂けたと思います。

外構・造園については、未完成な部分もあり最終的な完全な姿ではありませんでしたが、雰囲気はお伝えできたのではないかと思っています。

お引き渡しまで、気を抜かずに丁寧な品のある空間になる様にして行きたいと思います。

造園についても、低木や下草などしっかりと植え込みを行いながら、緑豊かな空間になる様にして行きたいと思います。

藤原昌彦

 

見学会初日

藤原の日記

天候も回復し、晴れ間の出る1日。

高梁の家 完成見学会の1日目。

じっくりと建築を堪能して頂くため予約制としております。

本日は、4組の方をご案内しました。

実際に、歩き空間を体感して頂くことが一番建築をわかる方法だと思います。

一つとして、同じ建築は設計できません。その地域・その敷地・そのクライアント様のこれからの暮らしを読み解きながら、設計を進めて行きます。

この高梁での地域との葛藤・敷地との格闘、クライアント様との協働で完成した建築をぜひご覧いただければと思います。

明日、一日午後からは予約が空いておりますので、お時間がありましたらお越しください。

藤原昌彦

いよいよ明日から

藤原の日記

なんとか雨も止んで、少し晴れ間も見える日でしたね。

明日から、2日間完成したばかりの高梁の家の完成見学会を行います。

設計に約1.5年、施工に1年かけて創って来ました。

外構造園は、天候に左右され完成できませんでしたが、引き渡しまでには、植栽の低木・下草・川砂利敷き込みが行われて行きます。

高梁の歴史ある町並みに配慮して、屋根の形状・勾配、素材を考えながら設計をして来ました。

また、敷地には立派な庭や植栽が残っており、その風景を如何に残しつつ、取り入れて行くかを考えて設計を行いました。

本日は、照明のチェックをしながら、ゆっくりと空間に身を置きこれからの生活を楽しんでいただけるクライアント様を想像しながら、時間を過ごしました。

岡山市、倉敷市からは少し離れているのですが、多くの方から予約を頂いております。

まだ、あと数組空いておりますので、ぜひご連絡いただければと思います。

藤原昌彦

設計講座

藤原の日記

生憎の雨模様。それでも少し蒸し暑い様な感じですね。

本日は、大阪にて工務店の設計者に向けて、住宅設計講座の第2回目を行いました。

前半は、設計の方法論的なことをお話しして、後半は前回出した課題の案をそれぞれの方に発表をしていただきました。

同じ敷地でも、考え方によってはそれぞれの案が出て来て、発表を聞くと大変面白いです。

それぞれの方に良い点や良くない点を指摘しながら、講評を行なって行きました。

最後には、参加者で投票をして今回の課題の賞を決めて行きました。課題は、全部で3回ありトータルのポイントの合計で最優秀賞を決めます。

今回は、1位 大輪建設 吹上さん
2位 マイ工務店 森口さん
3位 ステージホーム 大橋さん

同率3位でマイ工務店 堤さん(堤さんは、構造が良いとのNCNさんの評価ポイントが入りました。)

次回は、ゲスト講師 若原さんの講義と課題発表と講評です。

藤原昌彦

素材の勉強

藤原の日記

少し天候が良くないですね。

明日は雨模様。

本日は、高梁の家植栽のチェックを行い、完成に向けて細かな部分を修正しながら進めています。

最後まで丁寧に行って行きたいと思います。

そのあと、月一回の勉強会の為真備町へ。

本日は、瓦の勉強です。

素材としては、本当に古くからあり、中国大陸から寺建立のため入って来ました。

当初は、各地で作られていたと聞いていますが、最近は三洲瓦(愛知県)石州瓦(島根県)淡路瓦(兵庫県)の三つが主な生産地 です。

そして、その産地でもの沢山あり、いぶし瓦から釉薬がわら、和型から平板瓦、スパニッシュ瓦などなど。

また、いろいろな役物も沢山あり、話を聞き出すときりがなくなります。

昨日は、そのさわりの部分。

瓦はかなり奥が深い差材です。

高梁の家では、その瓦を使用して趣のある端正な佇まいの建築となりました。

高梁の町並みに馴染み、これから長い年月をかけてこの地域に根付いてもらえる建築となってもらえると思います。

藤原昌彦