2022年3月Blog

楽しむ

藤原の日記

昨日とは打って変わって、雨模様の朝。雨はそこまでひどく降らずに、曇り空の一日となりそうです。

設計・建築の仕事を続けている理由として、やはり楽しいからだと答えます。

設計・建築の仕事考えて悩んで最適解を見つけながら行うことは、苦しいことばかりです。

なぜ楽しいか?一番は、クライアント様によるものが大きと思います。

以前、設計申し込みをしていただいて計画を進めていた方がいます。初めの面談やヒアリングなどは楽しくできたのですが、いざ計画の段階で私が描いたプランをもとに、この様にしてくださいとクライアント自らプランを描いて送って来られました。

私のプランをもとに書いているので、計画自体は破綻していないのですが、計画の内容を理解されておらず、価値観のズレを修正することができずにお断りさせていただきました。

自分でプランをされるのであれば、私は必要なくなり、そのままを建設業者へ見せて作ってもらった方が安くできるのではと思います。

お断りした理由は、私が楽しくないからです。私が楽しくなければ、私が考える建築も楽しくなりません。つまりは、良い建築にはならないと思っています。

私に依頼をしていただける多くのクライアント様もたくさんの要望があります。

みなさんが思っている要望とは違うので、具体的な要望はなくお任せ状態だと思われている方もいらっしゃいます。

みなさんが思う要望の例として、20畳のLDKや寝室は8畳必要や、アイランドキッチンがが良いなどです。

設計をさせていただいたクライアント様の要望は違っていて、緑を楽しみながら料理がしたいや、家族との時間を楽しむ空間が欲しい、読書に集中できるスペースが欲しい、などなど。

こういった要望は楽しいですね。

人に任せることは、不安なことも多いかもしれません。

それを任せ切る力がクライアント様にも求められ、そのことも楽しむことが豊かな暮らしを育む第一歩なのではないでしょうか?

藤原昌彦

場のちから

藤原の日記

春めいた陽気で、気持ちの良い日差しが差し込みます。

建築は基本的には特定の場所に建ちます。

つまり場所によって、大きく影響されるのが建築でもあります。

その場をなんとかねじ込め快適にしてやろうと設計してしまいがちですが、その場のちからを素直に読み解き、活かす工夫が本来の設計のあるべき姿のではと思っています。

斬新な表面状のデザインではなく、場のちからや周辺環境のありのままを一度受け入れ、素直に寄り添いながら居場所を創る。

そうすることで、価値観の失われない永く愛される建築に昇華されていくのではないかと思います。

場のちからを信じて。

藤原昌彦

現場

藤原の日記

すっきりしない曇り空の広がる朝。少し肌寒く感じますね。

現在進行中の現場をスタッフと共に回ります。

設計中に思い描いていた情景と現場が違和感なく進んでいるかどうかを確認しながら見て回ります。

ただ図面を描いて終わりではなく、イメージした空間やモノとモノとが取り合う部分が違和感なく納まっているかが大切になって来ます。

図面は二次元で、出来上がる空間は三次元となるため図面だけでは表現しきれなかったりします。

現場で修正することにより、より良い空間へと進んでいきます。

現場での設計も大切な過程の一つ。

これからも現場を大切にしていかなければいけません。

藤原昌彦

上棟

こんにちは。
桜が咲いている姿を見かけることが多くなり本格的な春の訪れを感じます。

さて、広島県尾道市で建築中の尾道の家は上棟を迎えました。

天気を心配していましたが、当日は快晴。上棟日和でした。

今回、構造はSE構法です。
柱や梁などの接合部に金物を使用し、ボルトやドリフトピンで接合していきます。
お施主様には、棟上げ1本目の柱にドリフトピンを打っていただきました。
隠れてしまう部分ですが、しっかりと打ち込まれたご家族の気持ちが宿っている気がします。

棟梁をはじめ、大工さんやレッカーさん達の素晴らしい連携で
みるみるうちにお家の全体像が出来上がっていきました。

上棟後は、上棟式を執り行いました。
棟梁の祝詞から始まり、四方払い、棟木への棟札の取付けと
最後は、藤原所長の一丁締めで無事に上棟日を終えました。

これから、本格的に工事を進めてまいります。
お施主様をはじめ、棟梁、工事に関わる業者の皆さま、
改めまして、宜しくお願い致します。

Staff. Y

1mm

こんにちは。
春のぽかぽかとした日が続いていますが、週末は少し寒くなるようです。

さて、岡山市北区で建築中の御津の家では、外壁である焼杉板が全て貼り終わり
軒裏の杉板の施工を進めています。

大屋根の軒裏です。

軒裏の杉板は、通気を取るため敷き詰めて貼るのではなく、
数mm隙間をあけて施工しています。
この数mmが揃っていなければ非常に残念な見え方となってしまいます。
「たかが1mm、されど1mm」です。

藤原所長の「mm」の感覚には、いつも勉強させていただいています。
すぐに身に付くものではないですが、
ひとつひとつ(1mm1mm)大切に、丁寧に考えて習得していきたいです。

今週は、外部の軒天施工と内部造作工事を進めていきます。

Staff. Y

力強さ

藤原の日記

日に日に暖かくなって来ていますね。草花も緑が鮮やかになって来ました。

昨日は、尾道の家の上棟を行いました。

雨の心配もありましたが、気持ちの良い青空の広がる1日でした。

詳しくは、各現場のブログでスタッフが紹介してくれるので、そちらをお楽しみに。

数年前にこのブログでも紹介しましたが、近所にある美しい桜が見るも無惨に切られたことがありました。

幼少期からこの桜があり、いつも季節を感じさせてくれていましたが、手入れが大変なのか邪魔になったのか、行政の判断なのかわかりませんが、バッサリと切られていました。

切られてから数年は花が咲くことがなくもう無理なのかと心配していましたが、力強く美しい花を咲かせていました。

以前のような美しい樹形には、相当な時間がかかると想いますが元のような姿に戻ってほしいと思います。

藤原昌彦

困難な方へ

藤原の日記

昨日の雨から、気持ちの良い青空の広がる一日。
尾道の家では、本日上棟を迎えます。

関の家のリビング空間

いつの頃からでしょうか、覚えていないのですが二つ選択肢があればあえて困難な道を選ぶようになっています。

いくらでも楽な道はあり、簡単に済ますことができるのですが、なぜかそうが出来ない。

住宅の設計で言えば、既製品の内部建具などは簡単に組み立てられ、道具が使える人であれば簡単に取り付けができることができます。

私の設計では、大工さんが枠を取り付け、建具屋さんが寸法を取り仕立てる方法をとっています。

あえて手間のかかることを行うことで、全体的な雰囲気が変わってきます。

見えないところだからといって、既製品を取り付けることはせずに、見えないところだからこそ一工夫をすることが大切になってきます。

金額の面だけで言えば、建具を取り付けない選択をすることにより、手間を減らすことを考えて行きます。(奥まった所に入り口を設けて、建具を取り付けなくても支障がないように)

できる限り困難な方を選ぶことで、仕上がりもそこに佇む建築も素晴らしいものになります。

楽をせずに、困難な道を。でも楽しく考える。

藤原昌彦

周辺環境に寄り添う

藤原の日記

今朝は暖かく少し湿度の高い感じがします。春の嵐の様相で、天候が崩れるそうです。

建築は、基本的に土地の上に成り立ちます。(一部マンションのような敷地との関係性が少ないものもあります)

土地の上に建つ建築だからこそ、土地との関係やその周りの環境などを慎重に読み解きながら計画を進めていかなければなりません。

接道がどちらになるのかや、眺めが良い方向は?、風の通り道などなど。

同じ場所でも、接道が違えば計画も変わり、生活の動線も変わってきます。

周辺環境に寄り添ういながら計画することは、その地に根ざした建築を考えることにつながります。

風景をつくる一つの方法ではないでしょうか。

藤原昌彦

門柱

スタッフ日記

こんにちは。

外では上着が必要ないくらい、暖かくなってきました。

ちらほらと桜や桃の花が咲き始めており、春の訪れを実感します。

私は少し前まで、詳細図面を作成しておりました。

実際工事をするにあたって、どう納まるか、どの材料で仕上げるか

最終的にどのように見せたいか、詳細に記載した図面になります。

詳細図面を作成していると、完成したことを考えて

よりきれいに見せるための様々な工夫を感じます。

本日取り上げるのは門柱です。

写真はアトリエの門柱になります。

グレーの製作した門柱は、植栽と焼杉と合わさって

美しいアプローチに溶け込んでいます。

門柱1つで、建物の全体の色バランスや雰囲気は崩れることもあります。

細部までこだわり、デザインをしていることに

図面を通しても触れることができ、完成をより楽しみになりました。

Staff.I

季節の光

藤原の日記

太陽の光が気持ちの良い朝。清々しい気持ちになりますね。

建築の設計は、外部との関係性をいかに考えるかが大切になってきます。

屋外を感じる場所は、開口部となりますので、丁寧な設計が重要になってきます。

開口部から見える景色は?そこからの光は?など

季節の移ろいを感じられるような開口部あり方。

季節によって光も変わってきますので、一年を通して変化が楽しめる空間を。

藤原昌彦