困難な方へ

藤原の日記

昨日の雨から、気持ちの良い青空の広がる一日。
尾道の家では、本日上棟を迎えます。

関の家のリビング空間

いつの頃からでしょうか、覚えていないのですが二つ選択肢があればあえて困難な道を選ぶようになっています。

いくらでも楽な道はあり、簡単に済ますことができるのですが、なぜかそうが出来ない。

住宅の設計で言えば、既製品の内部建具などは簡単に組み立てられ、道具が使える人であれば簡単に取り付けができることができます。

私の設計では、大工さんが枠を取り付け、建具屋さんが寸法を取り仕立てる方法をとっています。

あえて手間のかかることを行うことで、全体的な雰囲気が変わってきます。

見えないところだからといって、既製品を取り付けることはせずに、見えないところだからこそ一工夫をすることが大切になってきます。

金額の面だけで言えば、建具を取り付けない選択をすることにより、手間を減らすことを考えて行きます。(奥まった所に入り口を設けて、建具を取り付けなくても支障がないように)

できる限り困難な方を選ぶことで、仕上がりもそこに佇む建築も素晴らしいものになります。

楽をせずに、困難な道を。でも楽しく考える。

藤原昌彦