雨上がりの朝。しっとりとした空気感が心地よく感じます。
何かと線引きをしておかなければ、物事がうまくいかないことがありますよね。
建築の世界でも色々とあり一番わかりやすいのが、敷地という境界です。
道路と敷地の区切りや隣の敷地と敷地の区切り。
住宅の内部においてもその境界は生まれてしまいます。
名称をつけていく行為は、実はこの境界をつくっている様な気がします。
玄関・廊下・リビング・キッチン・などなど。。
設備がともなったり、生活の行為で必要な場所については区切りは必要かもしれませんが、境界が曖昧なリビングなのかダイニングなのか部屋なのか廊下なのか色々なものが境界なく混在している空間も良いのではないかと思っています。
使う方が、ソファーを置いてリビングとしても良いし、家具で仕切って境界を作るのも良いし。
曖昧な境界を意識の境界をつくっていけると、色々な楽しみ方ができ暮らしはもっと豊かになるのではないでしょうか。
藤原昌彦
生憎の雨模様のスタートの朝。雨の日もアトリはしっとりした空気感で心地よさがあります。
一見すると無駄に思える空間が大切だと常々思っています。
用途が決まっていない、がらんとしたホールのようなリビングのような空間。
人が集まっても、一人で居ても優しく包み込むような余白。
小さな住宅では面積的に取りづらい余白の空間ですが、平面的に考えるのではなく断面的に余白を持たせることも大切。
少しの余裕が気持ちを落ち着かせ、拠り所となる居場所。
余白がもたらす豊かな空間をしっかりとつくり込んでいきたい。
藤原昌彦
黄砂のせいでしょうか、空が少しくすんでいる様な気がします。
来週からはGWに入り、行楽シーズンとなりますので天候が気になります。
物事には色々と区切りをつけていかなければ進みませんよね。
建築でも、プランをどこかで折り合いをつけなければ、私はずっと考えてしまいます。
プランがまとまり、詳細な設計の段階でもその検討・設計は続きます。
スッタフが一生懸命描いた図面を見て、まだよくなる方法があるのではないかと、違う検討をして欲しいと依頼をする。
それを見てまた、また修正を重ね検討をしていく。
さらに、現場に入り現地を見ながらさらに最適解を見つけるように、修正・検討を重ねていく。
完成まで設計が続いていきます。
どこかで区切りをつけて、割り切ってしまえば良いのかもしれませんが、できない性分。
「続ける勇気」
諦めず良い建築・美しい空間を目指して。
藤原昌彦
雨も上がり、爽やかな朝ですね。
雨のおかげで、アトリエの庭もしっとりとして美しく感じます。
アトリエの内部から、庭を見ていると心が安らいできます。
なぜだろうと考えるのも勿体無い気もしますが、この心地よさはどこから来るのだろうかと。
要素としては、一つだけではないのですが、その一つに木々の自然の揺れがあると思います。
風により、少しフワッ不規則に揺れる木々。
この不規則な「ゆらぎ」が心地よさに繋がっています。
規則的な人工物なのかに、不規則な「ゆらぎ」。
暮らしと自然とがつながることは、人間にとって本当に大切にしていかなければならないと思います。
藤原昌彦
これから数日は、天候がよくない日が続きそうですね。行楽シーズンに入っていきますが、気持ちよく過ごしたいですね。
私が手がける住宅の多くは新築です。
新築と言っても、田圃を埋め立てて新しく土地を整形してから行う場合から、既存住宅が古くなって来たための建て替えまであります。
新しく建築をつくるという行為は、風景に新たなものを付け加える・挿入することになります。
常に考えているのは、「インパクトより余韻」
新しい斬新なことよりも、いつまでもあって欲しいと思える景色としての建築。
そういった風景・景色をこれからも創っていけると信じたいし、創っていきます。
藤原昌彦
アトリエの木々たちも新芽が出揃い始め、緑が綺麗になって来ました。
住宅を設計していると、色々なことが絡み合いながら進んでいきます。
敷地の状況や周りの環境、クライアント様の要望や予算。
この多くの状況をバランスよく整理しながら計画を進めていかなければなりません。
一番のハードルは予算。
かけられる予算は限界があります。お金をかければ、良いものができるわけでもありません。
しかし、目先のお金だけを考えても良い住宅はできません。
少し金額はかかるかもしれませんが、長い時間にわたって使われることを考えながら良い選択をすることは非常に大切になって来ます。
急激な価格上昇により、その選択も難し状況下ではありますが良い建築にしていくために、色々と出来ることやっていきたいと思います。
藤原昌彦
清々しい青空の広がる朝。散歩が気持ち良いですね。
散歩の途中に、敷地の一角にそっと花や植栽が施してある住宅がちらほらあります。
住宅をつくり庭を考えたとき、どうしても内向き(使う人側)の見た目を考えてしてしまいます。
敷地の一部に、街にお裾分けするように、そっと植栽や草花があっても良いのではと計画する際には入れ込みます。
このような住宅が増え、街並みが華やかになると良いなと。
藤原昌彦
肌寒さが残る朝でしたね。羽織るものを忘れた散歩では、少し寒く感じました。
「南区の離れ」アトリエのアオダモは白い可憐な花を咲かせています。
造園してからは、しばらく(3年程度)は花がつかないと聞いていたので、いつ咲くのかと心待ちにしていました。
外構や造園まで敷地全体を設計していく手法を常に続けていますが、最近の建築資材の急騰による価格上昇により、中々完成と同時に完成させるのは少し大変な状況になっています。
その様な状況でも造園をしていくことは非常に暮らしにとって大切になってきます。
その際に庭の手入れをどうするのかとよく質問を受けます。
私の設計する住宅に合う外構計画・庭づくりは、日本庭園のような煌びやかできっちりした作りではなく、里山の風景を再生させるような雑木林の様な雰囲気です。
そのため、日本庭園のように季節毎の剪定が必要ではなく、3年から5年に一度少しハサミを入れる程度でスッキリします。
当然、水やりは根づく2年程度はしっかりと上げる必要があります。(夏場は朝夕2回)
そして、虫がつかないように消毒も欠かせません。
消毒も特に難しいものを使用することもなく、ホームセンターで販売されている「木酢酢」を使用すると木にも人にも優しいです。
手入れについては、面倒だなと思われるかもしれませんが、実はこの時間が持てることが心を豊かにしていくのではないかと思います。
藤原昌彦
ようやく寒暖差もおさまり、春本番(夏の様な気温ですが)になって来ましたね。
住宅が完成するとみなさまに見ていただく機会(完成見学会)を設けいる様にしています。
私どもが一邸一邸丁寧に設計を行い、スタッフや職人さんとつくり込んだ住宅をみなさまに見ていただき問うことを行う機会でもあります。
クライアントが違い、敷地が変わればそこに建つ建築も変わってきます。
どの住宅も皆さんに見ていただいても胸を張って自信を持ってお見せできる建築です。
一邸一邸大切にしているからこそできると思っています。
この思いを忘れずに、チャレンジしながら丁寧に設計・建築を行なっていきたいと思います。
藤原昌彦
朝日の清々しさが気持ちの良い季節。山の緑も深みが増して来ていますね。
どの世界でも同じことが起きているのかもしれませんが、住宅建築の世界では特にパーツの寄せ集めによるつくられ方になっています。
利益追求による工業化によるところが大きかと思われます。
簡単にいうと、カタログから選んで寄せ集めて作る。
色々なパーツを選んで取り付けるので、関係性が合わず何だか醜く風景の喪失に繋がっている気がします。
地球温暖化に伴い、住宅の温熱環境の性能UP・省エネルギー化は避けられないため、工業化された製品を使わざるおえない状況ではありますが、そこに一手間加えることで、何かできないかと模索しています。
私の設計での開口部は、その一手間をかけてつくる事が多くあります。
その一手間が暮らしの豊かさにつながることを信じて。
藤原昌彦