今日は、梅雨の中休みのような気持ちの良い一日だった。
青空が広がり、風も爽やかで、本当に過ごしやすい。
けれど、こんな日にふと雨の日のことを思う。
雨は憂鬱だと言われることが多い。
確かに建築の仕事をしていると、現場は止まるし、予定も変わる。
できれば晴れて欲しいと思うことも多い。
それでも私は、雨の日が嫌いではない。

アトリエ「南区の離れ」にいると、そのことをよく感じる。
軒先から落ちる雨粒。
雨に濡れた庭の木々。
樋を流れる雨の音。
いつも見ている庭なのに、雨の日には少し違って見える。
雨が降ることで、景色が静かになる。
時間もゆっくり流れる気がする。
晴れた日は外へ出たくなる。
けれど雨の日は、なぜだろう。
椅子に座って庭を眺めたり、本を読んだり。
少しだけ自分と向き合いたくなる。
住まいも同じなのかもしれない。
晴れの日だけが心地良いのではなく、
雨の日にも居たくなる場所があること。
雨音を聞きながら過ごせる場所があること。
そんな住まいは、きっと豊かな住まいなのだと思う。
梅雨の季節になると、そんなことを考える。
藤原昌彦