構造家による構造

藤原の日記, 真備町の家Ⅲ

久しぶりに雨模様の一日。一雨ごとに寒くなっていきますね。

倉敷市真備町で建築中の「真備町の家Ⅲ」は鉄筋配筋工事・型枠工事が進みスラブのコンクリート打設するまでに進んでいます。

この基礎の状況をご覧になられた近隣の方からは、どんな建物が建つのかと言われているそうです。

平屋建ての住宅ですが、構造家による構造計算を行っているので、過剰な設計でもなくバランスのとれたものとなっています。

しかし、比較されるのが仕様規定で設計された一般的な住宅の基礎ですので、かなりしっかりとした基礎に見られるかもしれません。

仕様規定は、住宅の規模や形に左右されず、この程度のことをやっておけば安心だという内容です。

つまり、建てる建物の大きさや複雑さは関係なく同じ鉄筋の量やコンクリートの厚みで作る事になります。

本当に安全でしょうか?

形や大きさが変われば、力のかかり方や伝わり方は変わります。

そこを考えずに、全て同じ基礎とはなり得ません。

上部構造と地盤をしっかりと検討した上で、構造計算を行う事で本来の安全性を保つことができるのです。

何も起こらなければ良いかもしれませんが、自然災害はいつ起こるかわかりません。

見えないところまで、丁寧に徹底的に行うことで安心安全に繋がり愛着のもてる建築へとなっていくと思います。

藤原昌彦