非合理なものが支える美しさ

藤原の日記

しとしとと降る雨は天からの恵みを感じますね。

田井の家

現在、工事が進んでいる「田井の家」では基礎工事が完了し、上棟を待つばかりとなっています。

一見外観は、普通に見えるのですが、変化のある平面と断面の複雑な感じがどのような空間となるか今から楽しみです。

構造は、完成すると見えななくなる為この複雑さは見えなくなるのですが、この空間を構成する大切な部分となります。

見た目に複雑な建築も良いのですが、複雑に見えずに成立する不思議さは、隠れた構造のすごさがあります。

愛される建築、美しい空間は実はこうして支えられています。

優れた建築は、実はどこかに嘘があります。

嘘というよりは、無理や無駄と言ったほうが良いかもしれません。

そのことが、より建築を美しく、より魅力的にさせているのだと思います。

藤原昌彦