暗がりの良さ

藤原の日記

なぜか、心惹かれる空間がある。

特別な仕掛けがあるわけでもなく、
強いデザインがあるわけでもない。

ほのかに暗く、
光が届きそうで届かない場所。

そのような空間に身を委ねると、
不思議と心が落ち着いていく。

光と闇の「あわい」に、
静かな居場所が生まれる。

光のグラデーションが生まれ、
うつろいの中に、やわらかな暗がりがつくられる。

すべてが見えないことで、
意識は外側ではなく、内側へ向かう。

だからこそ人は、
暗がりの中に安心感や奥行きを感じるのかもしれない。

藤原昌彦