先日、ホームランディックさんに「天城台の家」を丁寧に取材いただいた動画が公開されました。
動画はこちらから 天城台の家

その動画では、語りきれなかったことを少し書いてみたいと思います。
取材の中で、特に伝えきれなかったのは「光」についてです。
言葉で説明するよりも、まずは映像に映る光を感じていただきたいと思い、あえて多くは語りませんでした。
本来、光というものは、その空間に身を置いてこそ感じられるものだと思っています。
それでも、映像を通して少しでも伝われば嬉しく思います。
この住宅で考えていた光は、包み込むような穏やかな光です。
朝は、身体を静かに目覚めさせるような爽やかな光。
日中は、居場所をやさしく包む落ち着いた光。
夕方には、陰影とともにゆっくりとうつろい、空間に静かな余韻を残していく光。
私の設計では、屋外空間のあり方は欠かすことのできない要素です。
「天城台の家」では、芝生が広がる風景の中に住まいが静かに佇む姿を思い描きながら、屋外と暮らしを一体として設計していきました。
この敷地は少し高台にあり、どこか草原の中にいるような伸びやかさがあります。
東側には、ため池の風景が穏やかに広がり、朝のやわらかな光が室内へと届いてきます。
その風景に向かって、半戸外のベンチスペースを設けました。
外でも内でもない、その曖昧な場所に身を置きながら、風や光、季節の気配を静かに感じる。
ふと力を抜き、ほっと一息つける居場所です。
建築とは、光を単に取り入れることではなく、
「光と暮らしの距離を整えること」なのかもしれません。
もしよければご覧ください。 「天城台の家」YouTube
藤原昌彦