人間の感覚で

藤原の日記

本当に良い天候が続きますね。来週あたりからは、雨模様となりそうで、段々と梅雨を思わせる気候になっていきますね。

最近とにかく住宅の性能重視が進んでいると思います。

もちろん、省エネルギーを考え性能を向上させることに何の異論もなく、充当区の性能を上げることに努めていると思っています。

しかし、過剰なまでの性能重視思考は、人間の本来持つ潜在能力さえも奪っているのではないでしょうか?

コロナ禍になり、あらゆるところでの消毒などによりかなりの免疫力が落ちているのではないかと思います。(私が思っているだけで、化学的医学的根拠はありません。)

高性能は部材の組み合わせで効率の良い空間はできますが、何となくそのうような空間は寂しさを感じます。

建築家側が、「絶対こう使いなさい」や「こう見なさい」と言うデザインよりは、「こういった使いかとも楽しい」や「この見え方も美しい」など使う方発展させる「場」が楽しいのではと思います。

特に建築は、一つとして同じ建物がありません。なぜなら、敷地が違い、場所が違い、周辺の環境も違うからです。

性能の同じ建築であっても、周辺環境が変わればその性能を発揮する内容も変わってきます。

その場に合わせた、環境・性能設計が大切で、何より人間の感覚で気持ちの良い空間を創り続けたいと思います。

藤原昌彦