今年は過ごしやすい夏の様な気がしますね。
蝉の声も心地よく聞こえます。
常々、住宅には普遍性が大切で、設計の際にもしっかりと考えています。
普遍性というと難しく聞こえますが、簡単にいうと普通と言い換えることができと思います。しかし、ただ普通だと普遍性にはなり得ません。
しっかりと念入りに検討を行った上で、美しさと力強さが必要です。
建築家 難波和彦さんの「箱の家」シリーズは、まさにその普遍性を実践しています。積み重ねた件数は、170邸に。
1995年に箱の家001が完成してから、すでに四半世紀が過ぎているにも関わらず、色褪せな美しさがあります。多少の変化はあるものの、殆どの変わったおらず、無印良品が取り扱うほど今では普通になってきました。
普通というと、なんだ普通かと言われるかもしれませんが、住宅や建築は数年で建て替えられるものではないため、長期的な使用(約100年程度)を考えると、住まい手が変わっても変更することなく使えることが大切になってきます。
普遍性は、美しい街並みや風景をつくる為にも大切になってきます。
まだ見たことのない普遍性を求めて、設計に邁進していきたいと思います。
藤原昌彦