ほのかな明かり

藤原の日記

雨が続き、河川の水も溢れんばかりになっていて、そろそろスカッと晴れた空がみたいですね。来週あたりで、梅雨明けのようです。暑い夏がやってきますね。

家は、帰る場所である建築です。

美術館や劇場、学校など、行くことを目的とする建築がある中で、家・住宅は唯一「帰る」という行動を前提としてつくられていきます。

その帰る場となる家には、ほのかな明かりが似合います。

明るい光ではなく、ロウソクの火のような柔らかな明かり。

街中では、光を遮るカーテンやブラインドで、人がいるのかいないのかわからない住宅が多い中で、障子などで視線を防ぎながらほのかな明かりが漏れる家の雰囲気は見ていてもほっこりしますね。

他人の家なのですが、明かりの灯っている家をみると「帰ってきたな」と思ってしまいます。

決して煌々と明るくはないですが、心地よい明かりを丁寧に設計していきたいと思います。

藤原昌彦