引き算の美学

藤原の日記

散歩をしていると、色々な花が咲き始め春の訪れを感じますね。
気持ちの良い季節、ゆっくりと歩くのも良いですね。

設計を依頼される際には、多くの要望をお聞きします。

できるかどうかは、その時点では分からないことが多いですが、クライアント様の想いが見えてくる気がします。

「全ての要望を盛り込んだ住宅です。」のようなことを言われるのですが、私はそれが良いとは思っていません。

予算の限りもあり、その中でつくって行くようになるので、全部が叶うことも少ないと思います。

その要望の中から、少しずつ削ぎ落としシンプルなものへと昇華させて行く。

どうしても、何かを足して見たくなることもあります。その時には、結果潔良いものにはならない気がします。

過剰な表現や奇を衒うデザインは、自信の無さの表れ。

引き算により美しさは、増してくるのではないでしょうか。

藤原昌彦