小春日和の暖かい一日。
完成した建築を色々な方に見ていただきます。
完成見学会は、どちら方いうと完成引越し前の状態なので、「物足りない」感じがすると思います。
この「物足りない」ことが、私の建築には見られると思います。
なぜか、答えは非常に簡単で、クライアントの暮らしが入っていないからです。
クライアント様が大切にしている絵や置物、家具やモノがその空間に入ってきてはじめて、その「物足りなさ」がなくなり落ち着いてきます。
大きながらんどうに、ある操作を加えてテリトリー(居場所)をつくる。
そこに、クライアント様のモノが入ることにより建築が命を吹き込まれ、暮らしが始まります。
本当の良さは、多分10年ぐらいの年月が経ち、色々なモノが馴染んでくると出てくると思います。
できた当初の完成度ではなく、年月を重ねることで完成していく建築(住宅)を目指して。
藤原昌彦