寒が身にしみてきますね。アトリエでは、薪ストーブが大活躍です。
建築の用語では、「納まり」という言葉があります。
以前も、ブログで書いたかもしれませんが、「ディテール」とも呼ばれます。
こう書くと、ご存知の方はモノと物との取り合いの事とわかると思います。
建具の枠がどう取り合うのかなど、多岐に渡ります。
どうしても、部分を考えて行く作業のことを思い描きがちで、実際の現場でも「ディテール」は細かな部分を描いて行きます。
その集合体が建築として出来上がって行くわけです。
その際に、設計する人の個性が出てきて、いわゆる作家性が出てきます。
部分を描いている様で、実は設計者の心の納まり、つまり設計者の感覚的な違和感のない状態を描いているのです。
これは、設計が進んだ段階で行うことではなく、実は計画プランの段階から「納まり」は始まっています。
敷地に対して、違和感のない配置計画や動線計画、全体のバランス。
手を動かしていると、いつの間にかハマるときがくる。
そのときが「納まり」がついたとき。
心地よい「納まり」を常に思い描いて。
藤原昌彦