澄んだ青空が気持ちの良い1日。冬の到来ですね。
ホームページ上では、さわりだけ書いてあるパッシブデザイン(パッシブソーラー)について、温熱環境性能と合わせて問い合わせがあります。
温熱環境性能は、どうしても多くの住宅会社さんが数字で表現する事が多く、質問もUa値はいくらですかやC値はいくらですかと聞かれます。
数値は、確かに大切ですが、この数値ばかりに囚われていては、豊かな暮らしの環境は出来ないと思います。
何度かこのブログでも書いていますが、数値を良くしようと思えば良くできるのです。計画を単純にし良い断熱材をたくさん入れ、開口部をできる限り無くし、その開口部の性能を良くする。
これを行う事で、単純に数値は良くなります。
しかし、住まいや暮らしを営む場はそれで良いのでしょうか?
パッシブデザインは、一年を通じて小さなエネルギーで心地よく暮らせる住まいを行なっていく設計手法です。
設計手法としては、下記の5つに分類され、それを総合的に行って行く事が大切です。
① 高断熱高気密
②日射熱利用暖房
③日射遮蔽
④通風利用
⑤昼光利用
そして、さらに付け加えると、
調湿性。
夏場、湿気の多い日本では、この湿度をコントロールしてあげるだけで、温度は下がらなくても快適に過ごす事ができる。
また、冬場は乾燥気味になりやすいのを、調湿してあげる事で健康にも寄与できます。
日本古来の住宅は、土壁という断熱性・蓄熱性・調湿性を兼ね備えた素晴らしい素材です。
なかなか、現代の住宅には使う事が少なくなりましたが、現代の技術で少し違った形でできないかと思います。
呼吸する壁をパッシブデザインとともに行って行く事で、快適性のある豊かな暮らしができる住宅ができるのではないでしょうか?
藤原昌彦