耐震等級

藤原の日記

風の冷たい冬の一日。

明日は、かなり冷え込み寒くなりそうです。

ごく稀にクライアント様から耐震等級についての話をお聞きします。

そもそも耐震等級は、建築基準法による最低限に定めた構造作り方を耐震等級1と定めていいて、その1.25倍の強さにすると耐震等級2、耐震等級1(建築基準法の最低限の基準)の1.5倍が耐震等級3となります。

数字が大きい方が、地震や台風には耐えられる様になっています。

この耐震等級が出てくるの建築基準法と住宅性能表示制度の耐震性ですが、同じ耐震等級1〜3なのですがその中身が少し違っています。

なぜか?この耐震等級を計算する手法が少し変なためです。

広く一般に、早く耐震性を計算したい、分かりやすくしたいために、構造を計算する手法に仕様規定を設けました。

簡単に言いうとこの作り方(仕様)にしていれば、この体力は〇〇あるよ、といった具合に。

あまり考えないで、数を数えれば規定の数値をクリアーしているかどうかが分かり、それにより耐震等級が決まるといった具合。

この仕様が、建築基準法と住宅性能表示制度の耐震等級の出し方が違うのです。

そもそも、この簡易的な計算方法ではなく、しっかりと構造計算(許容応力度計算以上)を行う事が大切で、仕様規定で計算された耐震等級3は、構造計算(許容応力度計算)した耐震等級2と同等です。耐震等級が3だからといって安心してはいけませんよ。

かなり不思議な気がしますが、耐震等級を仕様規定ではなく必ず構造計算(許容応力度計算)を行う事が非常に大切です。

私の設計では、必ず構造家(構造の専門家)による構造計画・構造計算を必ず行い耐震等級3にしています。

藤原昌彦