屋根のある風景

藤原の日記

一気に寒さが増して来ましたね。

アトリエでは、ようやく薪ストーブに火が入りました。

体験されたい方は、ぜひアトリエへお越しください。

日本の住宅建築には、屋根が欠かせません。

雨の多い日本では、建物を屋根で守ることが非常に重要となります。

軒をしっかりと出すことにより、日本ならではの屋外と内部空間との間の中間領域が非常に豊かな空間となります。

日本の風景には、必ず屋根が重要な要素となり、瓦屋根は本当に美しい風景を創り出します。

屋根のデザインは、私にとって大きなテーマでもあり、設計の際には常に屋根について格闘をしています。

フラットルーフや片流れ、色々な屋根の形があり、この敷地のこの風景に馴染む屋根の在り方を考えて行くことで、大切な何か風景が生まれてくるのではないでしょうか?

省エネルギーの推進により、太陽光パネルを載せるためだけに、安易に作られた屋根を多く見られます。

省エネルギーには、賛成で地球温暖化防止にも役に立つので、常に心がけていますが、自分のための独りよがりの太陽光パネルの設置は大変醜いですね。

儲かれば良いや、支払いが安くなれば良いなど、この事により長年積み重ねて来た風景が失われている事に気付かず、失われた風景は培われた年月の倍の月日が掛かります。

つくり手もクライアントもメーカーも職人も含めて、真剣に考えなければならない時期にすでに突入しています。

屋根のある風景、日本の大切な風景を

藤原昌彦