狭小地に建つ3階建ての住宅「伊福町の家」 2023

岡山市中心部の狭小地に建つ木造3階建ての住宅です。
道路面以外の三面は建物に囲まれている場所に光に包まれる大らかな空間を計画しました。

躯体性能:耐震等級3(許容応力度等計算による構造計算(ルート2) SE構法) 
外皮性能:Ua値 0.51W/㎡K C値 0.7
認定長期優良住宅

工事中の様子はこちら 伊福町の家 ブログ

狭小地に建つ3階建て住宅の為、出来る限り高さを抑えプロポーションを整えた。
準防火地域ではあるが、外壁にレッドシダーの板貼を施し景観に柔らかな印象を与える様にした。

ビルトインガレージ。建物をセットバックさせることで、来客用の駐車スペースも確保。
道路面に、バルコニーを設置し2階の主室(LDK)のバッファゾーンとなる様にしている。

玄関スペースは、少しゆとりを持たせ自転車を入れられるようにしている。
造り付けで、手摺と兼用した棚を設えた。

2階から3階へ上がる階段は、スチールで造り軽やかに見える様にしている。
階段を上がった奥には、音楽好きなクライアントの為の音楽練習室(防音室)がある。

この住宅の中心となるダイニング。3階と一体となった吹抜け空間。

ダイニング・キッチンは敷地の北側に寄せ、トップライトにて明るさを確保している。

キッチンは壁面に約4.5mの長さを持つ。
奥には、パントリーのスペース。

リビングは畳敷として、来客があった場合には来客室となる。
道路とのバッファゾーンとなるバルコニーがあることにより、道路を通行する人の気配を感じない様にしている。
3階は、寝室スペース。手摺兼用となる本棚を造り付け、空調設備も一体化させた。

3階の寝室スペース。将来間仕切りを設置し、個室へと変更できるように計画している。

2階から3階の階段の踊り場もベンチとなり、読書を楽しめるスペースとしている。

狭小地に建つ3階建ての住宅「伊福町の家」

敷地は岡山市の中心部にあり、大学が近くにあり歴史ある町の一角で間口約4間(約7m)奥行き約6.5間(約12.0m)の狭小地である。ここに、音楽の好きなご夫婦と子供一人、3人家族の住まいを考えた。

道路に面した南側以外は建物に囲まれた状況で、北側には背の高いビルが建っていた。1階をビルトインガレージ・水廻を集約し、2階・3階を暮らしの中心となる主室と寝室・音楽室とした。南側の道路は通勤通学の人が多く通り、また道路向かいの集合住宅は玄関が見え人の出入りが気になる。そこで、道路面にバルコニーを設け主室(リビング・ダイニング・キッチン)と道路の距離を取ることで、落ち着きのある居場所となる様にした。また、お酒をたしなむクライアントの居場所の中心はダイニングとなる為、キッチン・リビング・3階の寝室スペースが大らかにつながるワンルーム空間とした。キッチンは、そのダイニングの一部となる様に壁面へ約4.5mの長いキッチンを家具のように設え、より一体感のある空間となった。外観は間口が狭い為、町屋の様な設えとしており、建物の高さを抑え、一部をセットバックさせながら、プロポーションを整えた。また外壁の一部に板張りを行い、柔らかい雰囲気の街並になる様に心がけた。

柔らかな光の入る主室は、おおらかで心地よい居場所をやさしく包み込み、家族とのつながりを創りだす。音楽を家族で楽しみながら大らかに過ごすことのできる住宅となった。

木造/SE構法(3階建て)
延べ床面積:113.02㎡(34.18坪)
建築設計:藤原昌彦+バウムスタイルアーキテクト一級建築士事務所
施  工:株式会社バウムスタイルアーキテクト
構造設計:株式会エヌシーエヌ
外構造園:バウムスタイルアーキテクト
設計期間:2011年11月~2022年 10月
施工期間:2022年8月~2023年  5月
写  真:笹倉洋平(笹の倉舎)