尾道の家 2022
住宅と工場や倉庫などが混在する地域に建つ2階建ての住宅です。
周辺環境を読み解きながら、敷地の良さを活かせるように計画しました。
躯体性能:耐震等級3(許容応力度計算による構造計算 SE構法)
外皮性能:Ua値 0.51W/㎡K C値 0.5
認定長期優良住宅
建築中の様子は こちら
北側道路で南北に長い敷地。
近隣には、背の高い倉庫があり、東側からの日照は非常に悪い状況でした。
建物の形状・配置を日照から検討し、中庭を囲むセミコートハウス形式としました。
外壁には、瀬戸内地方特有の焼杉板と自然素材の左官材(シラスそとん壁)を使用しています。
アプローチ・玄関は自然石を使用しています。
玄関ドアは、バウムスタイルオリジナル、インターホン(表札)とポストを組み合わせています。
リビングには、全開口できる木製サッシを採用し、中庭と繋がった空間に。
階段とTVボード・収納・本棚を組み合わせ、機能だけでなく居場所を創り出しています。
和室からも中庭につながり、リビングにもつながります。
敷地は工場や倉庫と住宅が混在する場所にあり、隣地には高さのボリュームのある倉庫が建っており、圧迫感を感じた。ここに夫婦と子供3人の住まう住宅を考えた。
東と東南にある倉庫は高さがあり、日照があまり期待できない状況であった。また住宅地の一角と言うことも有り眺望も期待できない為、建物を北・東・南に寄せ中庭を取るセミコートハウス形式の計画とした。日照の期待できる場所をリビング・ダイニング(主室)・中庭を中心として色々な心地の良い居場所を設計した。主室の南側には全開口できる開口として中庭・デッキと繋がり、またリビングは大きな吹抜けを持ち2階へ上がる階段には、TVボードや収納・本棚の機能を付加し、階段で読書を楽しんだり2階の書斎コーナーで子供たちが勉強したりと空間の連続性が持てるようにしている。機能を付加した階段の1階部分(階段下の部分)には、奥様の趣味である縫物が出来る籠れるスペースとしている。外観は、単純な切妻屋根と玄関部分(平屋部分)の下屋根、外壁の焼杉板と白い壁にすることにより民家の様な構成として、新しくもあり懐かしくもあるような風景を思い描いた。
柔らかな光の入る主室は、おおらかで心地よい居場所をやさしく包み込み、家族とのつながりを創りだす。中庭で木々を愛でながら大らかに過ごすことのできる住宅となった。
木造/SE構法(2階建て)
延べ床面積:120.84㎡(36.55坪)
建築設計:藤原昌彦+バウムスイルアーキテクト一級建築士事務所
施 工:株式会社バウムスタイルアーキテクト
構造設計:株式会社エヌ・シー・エヌ
外構造園:バウムスタイルアーキテクト+Momohanaya
設計期間:2020年 6月~2022年 3月
施工期間:2021年11月~2022年 11月
写 真:笹倉洋平/笹の倉舎