彦崎のリノベーション(古民家再生) 2024

築約80年の農家住宅の古民家再生の仕事。

敷地には、母屋に簡易的に増築された水回りや雨漏れをしている蔵があった。
ご夫婦二人暮らしの住まいを考えるにあたり、増築された部分や蔵などは解体を行った。

解体を行うと、周りが開け明るい雰囲気となり、プロポーションの良い母屋が現れた。
田の字型の平面プランの面影を残しつつ、台所・食堂・居間・寝室と再構築し、水廻りは新たに増築を行った。

玄関・台所・食堂・居間は、墨入りモルタルの土間とし、寝室は床組を直し畳の部屋としている。

既存の天井を撤去すると丸太の複雑な架構が現れ、歴史を感じさせる。
その丸太を綺麗に洗いをかけ、天井には新たに杉板を丸太に合わせて削り合わせて張り込んだ。

壁仕上げの土壁は、既存の土壁を再利用し中塗り仕上げとしている。

全体的な耐震補強と断熱改修を行いながら、ワンルーム空間の快適な暮らしのできる空間となった。

水廻りは、モダンになるようにFRPで天井壁を仕上げている。

補強を行う際に、柱が傷んでいた所は、金輪継で柱継を行った。

彦崎のリノベーション(古民家再生)

築約80年の農家型住宅の古民家再生の仕事。
現地に行くと、母屋に簡易的に増築された水廻りや雨漏れにより傷んでいる蔵があった。

まずは、それらを解体撤去し元々の母屋だけの状態に戻すことから始めた。
解体撤去が終わると、周辺が明るく感じられそのままの状況を受け入れながら、夫婦二人が暮らすことのできる心地よい居場所を考えた。

玄関の位置を奥に移動しながら、元の田の字型の平面プランをなぞる様に台所、食堂、居間、寝室にわけ、水廻りは新たに増築を行った。

耐震性向上と断熱改修を施し、屋根・外壁面は外断熱として仕上げとして焼杉板を貼った。(屋根は、既存の瓦を調整した。)

内部は、床には墨入りモルタルの土間として、壁は解体時に取り置きしていた土壁を再利用した。

コンパクトではあるものの新しさと時間の積み重ねが同居する住まいとなった。