温熱環境 外皮計算の不思議

藤原の日記

雨の降るぐずついた天気でしたね。

一気に気温が下がり寒く感じました。

さて、昨今では温熱環境の問題が大きく取り上げられ、地球温暖化と共に問題視されています。

住宅では、高気密高断熱ををはじめとする温熱環境が、きちんとされなければいけないことが、ようやく言われるようになってきました。

私の行う設計では、10数年も前から構造と共に温熱環境はきちんと評価しながら進めることが大切だと言って、設計を行ってまいりました。

住宅性能表示制度でいう等級の4を必ず取得を行いつつ、数値化を行っています。

ただし、性能の数値だけを求めているのではありません。

実は、この数値を計算するに当たり、屋根材や外壁材の効果は含まれていないからです。

屋根を瓦にすると、やはり温熱環境も違ってきますが、外皮計算やQ値計算を行う際には、ここの仕上げは関係ないのです。

不思議なのです。

なので、あくまで数値は参考値としながらも、設計のデザインと温熱環境・コスト・構造・環境のバランスを考えて設計を行っています。

断熱性能を上げようと思えば、予算さえあればかないます。

しかし、そうではなく先ずは、敷地・敷地に対しての配置計画・構造計画・プランなどなどをしっかりと検討し、その上で断熱や気密の強化を行っていくことが大切です。

この前段の部分を行わず、高額な断熱材や高額なアルミサッシ・高額な施工費のかかる気密を行い、環境にやさしいと言っているのです。

先ずは、敷地に向かい、長く愛着の持てる建築を創る事から始めてみませんか?

この順番を間違うと、独りよがりのエコハウスになりますよ。

藤原昌彦